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2022年9月

2022年9月10日 (土)

登山用アンテナ ヘンテナ製作 その3

ヘンテナをポータブルアンテナとして完成すべく、専用三脚を購入し設置作業実施。

完成した様子はこんな感じ。
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購入した三脚は折り畳み時のサイズと三脚高さとのバランスで選択。ちょっと高かったけど(アマゾンで3,999円)しょうがない。。。

三脚に付いて来たカメラ固定ネジは外して、以前調達していた長さの長いネジに付け替えた。ここにホームセンターで見つけたアルミのLアングルを取り付け、そのLアングルに塩ビパイプをM5ネジ3本で固定。塩ビパイプは100㎝を1本買ってきて、真ん中で切断し接続パイプにて接続。ちょっと写真のピントが合ってなかったけれど、様子は分かると期待。。。。
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塩ビパイプにM4ネジ2本でヘンテナを固定。
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50㎝長の塩ビパイプを接続パイプで接続。差し込むだけで全長100㎝になる。
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分解した状態。かなりコンパクトになるのでリュックに収納可能。
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給電点からのケーブルの取り回しによってSWRが変化する。とりあえず、この取り回しが良いようだ。ケーブルを取り外し可能結束バンドで塩ビパイプに固定。
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運用ではSMAコネクターのハンディで行うので、M型コネクターからSMAに変換するケーブルを取り付けてSWRを測定。
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ケーブルが短いので、人間がアンテナ周囲のどこにいるかでSWRがかわる、つまりインピーダンスが変わる。まぁ、給電点が結構いい加減なので、そんなシビアな事を言ってもしょうがない。とりあえずアナライザー値でSWR=1.12に収まった。
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山にアンテナアナライザーを持っていく訳にはいかないので、大まかなチューニングでの運用になるかと思うけれど、まずは近所で(アナライザーを持参できるところ)で試験運用を行って、指向性を含めたデータを取ってみたい。

 

 

2022年9月 8日 (木)

WIRES-Xで自分のQSLイメージを相手に送る時の注意点

WIRES-Xで自分のQSLイメージを相手に送る時の注意点について。

WIRES-XでNode to Node接続した場合、相手に自分のQSLイメージを送ることができる。そういった設定をしていない場合、Default画像として以下が表示されている。

Orijinalqsl

自分のQSLイメージを相手に送る場合は、設定->基本運用情報で、QSL画像イメージのファイルをセットする。QSL画像のチェックボックスは相手のQSLイメージを自分のWIRES-X画面上で表示するか否かの選択で、相手にイメージを送るか否かには関係がない。相手にQSLイメージを送るには有効なBMPファイルをセットする。

さて、このBMPファイルだが、制約があることがわかった。解像度はQVGAである320x240だが、問題はカラー深度で、256カラーでないと転送してくれないようだ。試しに16ビットカラーにすると相手には表示されない。

Myqsl

上記画像は320x240で256カラーのファイルを指定して表示されたものだ。

手持ちのQSLカードイメージから変換する場合がほとんどだと思うが、要注意!

Yaesu SCU-19がWindows 11で使えない件

WIRES-XをFT2D、FT3D、FT5DにてPortable Digital Node運用する際に、当該ハンディとPCを接続するコネクションケーブルSCU-19を使ってWindows 11にインストールしたのでその備忘録。

そもそもSCU-19とWindows 11は仲が悪い。Yaesuは公式にSCU-19はWindows 11で動かないと言っている。以下SCU-57/58のマニュアルから転載。
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まぁ、理由はともあれ、YaesuはWindows 11でFT2/3/5DにてPortable Digital Node運用したければSCU-57を買うようガイドしているわけだ。決して安くはない。

調べてみると、FT5D+SCU-19+Windows 11でWIRES-Xを運用する方法を発信しているYouTubeがあった。このYouTubeではPL2303の特定バージョンドライバーをインストールすることをガイドしていて、ダウンロード元のリンクも公開している。このリンクからPL2303ドライバーのVersion 1.20.0をダウンロードすることができる。YaesuからダウンロードできるSCU-19のPL2303ドライバー1.8.0なのでかなり後にリリースされたドライバーだ。

実際にVersion 1.20.0をダウンロードして、インストールしてみた。インストール後はちゃんと動作した。めでたし、めでたし。だが、Windows 11を再起動すると動作しなくなった。その際、デバイスマネージャで当該デバイスドライバーを見ると以下のタイトルが表示されていた。

PL2302TA DOES NOT SUPPORT WINDOWS 11 OR LATER PLEASE CONTACT YOUR SUPPLIER

つまり、USBポートに接続したUSB-Serial Interface ChipがPL2303TAとして認識され、このChipはWindows 11をサポートしていない、と言ってる。

そこで、Prolific本家のホームページからダウンロードしたPL2303の最新ドライバー、2022年7月28日ビルドのVersion 4.0.8をインストール したが状態が改善されない(Version 1.20.0はアンインストール済み)。いろいろ試行錯誤する中で、Version 4.0.8を再インストール(リムーブしてからインストール)ではなく、Modifyを選んで実行してみた。そうしたらドライバーがちゃんと動作するようになった。

注意:上記Prolific本家のホームページにアクセスするには事前にユーザーログインが必要です。その場合のユーザー名とパスワードはGUEST/GUESTとなっています。上記リンクからログオン後に再度ここをクリックしてくださ。

後追いで調べてみると、YouTubeに当該問題発生時の対応としてVersion 4.0.8を使ってModifyを実行するガイドがあった。理由はよく分からないが、少なくとも上記状態に陥った場合はVersion 4.0.8でModifyを実行することがガイドされており、どうやら望ましい操作を行ったようだ。

まとめると以下となる。

  • SCU-19をWindows 11で使うにはProlific本家のホームページからVersion 4.0.8をダウンロード・インストールすること。(その際、古いVersionのPL2303ドライバーをアンインストールしておくことを忘れずに)。
  • PL2303TA DOES NOT...とデバイスマネージャで表示されたら、再度Version 4.0.8のインストーラーを立ち上げModifyを実行すること。

これらにより、SCU-19をWindows 11で使用できるようになる(少なくとも今回インストールしたWindows 11ノートパソコンでは動作するようになった)。

SCU-57を買わずに解決。めでたし、めでたし。

追記

だめだった。暫くするとデバイスマネージャがPL2303TA do not support windows 11 or later, please contact your supplierと表示する。それもポートを使い始めて何時間も経ってから。どうやら、何かが定期的にWindows 11環境を確認しているようだ。

怪しいのはMicrosoft Compatibility Appraiser。Microsoftのサポートページをみるとタスクスケジューラーで無効化できるようだ。これを無効化してどうなるかはテストできなかったけれど(結局SCU-57を買って対応ということになり、、、)、これを無効化することでデバイスドライバーインストール後の接続デバイスのWindows 11サポート状況確認は行わなくなるのではないかと想像される。

2022年9月 5日 (月)

11エレ八木の試験と3段GPの設置

2メータ―11エレ八木を仮説ポールに取り付けて試験運用、その後仮説ポールに使った単管にて3段GPを設置。

八木アンテナはスタック構成だったのでLとRの2本がある。今日はそれぞれを仮組み立てしてSWRを測定する。まずは分解したアンテナの再組立てから。
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エレメントを全部取り付けた後の様子。
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3メートル単管をフェンス基礎石に差し込みポールにし、2メートル単管と1.5メートル単管を支柱にする。八木アンテナを支柱側に取り付けることで荷重を支柱側にオフセットさせることで全体を安定させる。
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マストに水平パイプを取り付ける。
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支柱となる単管側に八木を取り付ける。方向は中央アルプス仰角は若干。
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八木アンテナに5D2V 20mケーブルを取り付けてアンテナアナライザAA-1500 ZOOMにてSWRを測定する。最初がL側八木、後ろがR側。145MHzではSWRは2を超えている結果となったが、L/Rとも非常に似通った特性となった。
11elel5d2v20m 11eler5d2v20m

この後、このケーブルにKENWOOD TH-K20ハンディをとりつけ、5Wにて送信を行った。JR2SFF局@中津川市から57のレポートを頂いた。SFF局は笠置山にビームを向けているとのことで、当方のビーム方向から以下の伝搬経路考察をいただいた。双方とも相手局とは真逆方向にビームを向けているのに57@5Wのレポート。大変に興味深い。
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八木アンテナのSWR測定及び通信試験が終わったので、仮組み立てで使った単管を本来の3段GPのマストとしてくみ上げ直した。

3段GPを上げた様子。地上高はおよそ4メートル。
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フェンス基礎石に3メートル単管を差し込み砂利で固定。その単管に2メートル単管を継ぎ足している。マストが倒壊しないように、メインマストに1.5メートル単管2本を直行クランプにて固定している。
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右奥の今回設置した3段GPと手前左の従来から設置している2段GPの比較を行った。
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再びJR2SFF@中津川より、以下のレポートをいただいた。

  • 2段GP:57から58
  • 3段GP:58から59、変調の音声品質が2段GPより良い

若干3段GPの方が良いレポートとなった。アマチュア無線機器工業会が公開しているレポート(アンテナ利得大研究)では5/8λGPの段数による指向性の違いを見ることができる。この図はGPアンテナを真横から見た場合の指向性図で、2段よりも3段の方が指向性がシャープになっていることがわかる。この指向性変化に合う位置関係の局にはより強く電波が届くことが期待できる。
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今回のGP比較でちょっと分からない現象が起きていた。2段GP接続時はSWR/パワー計は送信出力を17Wと表示する。3段GPの場合は20W。

2段GP時の出力とSWRを以下に示す。出力は17W、SWRは1.1。
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3段GP接続時は21Wとなっている。SWRは1.2。
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なぜこのような出力差が発生するは現時点ではふめい。

2022年9月 2日 (金)

2m 11エレ八木のレストア その1

近所の屋根に放置されていたアンテナ群を譲り受けてきた。その中でも2m11エレスタックは一番の大物。

軽トラでの搬入時の様子。
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軽トラから下ろしてみると、その大きさがわかる。軒下には置ききれない。
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エレメント等を全て外して、表面に付着したコケを落とした。エレメントをブームに固定するエレメントホルダーには可也ヒビが入っているが、幸いエレメント折れなどはなく全エレメントが生きている。
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ブームも磨き、とりあえず全パーツ洗浄が完了。 Img00920_hdr_small

ブーム取り付け用のUボルト、ナット、ワッシャーはとりあえずラスペネを吹き替えてウエスで錆や汚れをふき取った。
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給電部分にも水が入ってた様子で中は赤さびで汚れていた。これをふき取った様子。
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給電点の中はこんな感じになっている。
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同軸ケーブルが直径約8cmで3ターン巻かれている。心線と外被網線の接続状況から1/2λ迂回ライン4:1バランのようだ。左右のエレメントはスタブで接続されている。

1/2λ迂回ライン4:1バランの仕組みは以下のとおり。

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アンテナハンドブック(CQ出版社)より転載

直径8㎝として8x3.14≒25cm、3ターンで75cm。
145MHzはλ=300/145=2.07m
1/2λは1.035mで75cmで割ると短縮率75といったところだろうか。
Zo=50Ωの同軸ケーブルで給電するので、4Zo=200Ωとなる。つまりバランの先のフィーダーの特性インピーダンスは200Ωとなっているらしい。

エレメントはヘアピン型のスタブで接続されている。このスタブ長が約7.5cm。
仮にZL=R-jX = 25-j25として、145MHzでのショートスタブ長をMMANAで計算してみると7.7cmとなる。実際のスタブ長にとても近い値となった。

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これらのバランとスタブの組み合わせの給電部になっているようだけれど、1/2λ迂回ライン4:1バランでインピーダンス整合されているのであれば、このヘアピンマッチングによるインピーダンス整合は余分なような気がするけれど違うのだろうか??すくなくとも4:1バランで不平衡/平衡変換は出来ているとはいえるが。

更なる考察を要する箇所も残ってはいるものの、とりあえず清掃作業および事前調査はここまで。

次は仮組み立てでSWR特性を計ってみることにする。

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