2m 11エレ八木のレストア その1
近所の屋根に放置されていたアンテナ群を譲り受けてきた。その中でも2m11エレスタックは一番の大物。
軽トラから下ろしてみると、その大きさがわかる。軒下には置ききれない。
エレメント等を全て外して、表面に付着したコケを落とした。エレメントをブームに固定するエレメントホルダーには可也ヒビが入っているが、幸いエレメント折れなどはなく全エレメントが生きている。
ブーム取り付け用のUボルト、ナット、ワッシャーはとりあえずラスペネを吹き替えてウエスで錆や汚れをふき取った。
給電部分にも水が入ってた様子で中は赤さびで汚れていた。これをふき取った様子。
同軸ケーブルが直径約8cmで3ターン巻かれている。心線と外被網線の接続状況から1/2λ迂回ライン4:1バランのようだ。左右のエレメントはスタブで接続されている。
1/2λ迂回ライン4:1バランの仕組みは以下のとおり。
直径8㎝として8x3.14≒25cm、3ターンで75cm。
145MHzはλ=300/145=2.07m
1/2λは1.035mで75cmで割ると短縮率75といったところだろうか。
Zo=50Ωの同軸ケーブルで給電するので、4Zo=200Ωとなる。つまりバランの先のフィーダーの特性インピーダンスは200Ωとなっているらしい。
エレメントはヘアピン型のスタブで接続されている。このスタブ長が約7.5cm。
仮にZL=R-jX = 25-j25として、145MHzでのショートスタブ長をMMANAで計算してみると7.7cmとなる。実際のスタブ長にとても近い値となった。
これらのバランとスタブの組み合わせの給電部になっているようだけれど、1/2λ迂回ライン4:1バランでインピーダンス整合されているのであれば、このヘアピンマッチングによるインピーダンス整合は余分なような気がするけれど違うのだろうか??すくなくとも4:1バランで不平衡/平衡変換は出来ているとはいえるが。
更なる考察を要する箇所も残ってはいるものの、とりあえず清掃作業および事前調査はここまで。
次は仮組み立てでSWR特性を計ってみることにする。
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