PICO TNCno製作 その3
KENWOODハンディトランシーバー対応。トランシーバーはTH-K20、ちょっと(かなり)古い。
KENWOOD対応のヘッドセットのケーブル・ジャックを活用しようとして驚いた。ケーブルを切ったのはこのヘッドセット。
まぁ、幾分細いワイヤーがはいっているんだろうと思ったら、、、なんと超極細エナメル線を編んだワイヤーが4本入っていた。これはどうしたものやら。とりあえずカッターナイフで極細エナメル線の被覆を削り落としてクリップを付けて配線を確認した。
KENWOOD ハンディのスピーカーマイク配線は以下のとおり。
つまりMICラインとPTTラインは分けないといけない。ここがYaesuと違う所。そこで、ビーコン発生機のジャック端子の真ん中(Ring)にPTT信号を割り当てる改造を実施。
この結果、ハンディのスピーカーマイク端子とビーコン発生機に差し込むジャックとの配線は以下のようになった。マイク信号線はマイク端子(Tip)へ、MIC/PTT共通信号線はPTT端子(Ring)へ、PTT/GND信号線はGND端子(Sleeve)へ接続した。
これでとりあえず動くようになった。
しかし、トランシーバーから電波を出すとPicoが誤動作し、PTTが切れない。つまり電波が出っぱなしになる。この状態で今回作ったケーブルを手で覆い隠すと誤動作(PTTオン)が止まる。つまり、トランシーバーからの電波に対してビーコン発生機をシールドする必要がある。
Picoが誤動作している可能性があると思い、ケーブルのビーコン発生機ジャック根元部分にコアを入れてみたが効果なし。
今度はトランシーバー側にコアを入れてみた。こちらは効果があり、安定的に動作するようになった。ちなみにコアはFT-114-43、バラン用に購入してあったもの。
以上でKENWOOD Handy対応も目処がたった。
追加のノイズ対策
今回の誤動作はPTTがオンになりっ放しになるというもの。スピーカーマイクケーブルのトランシーバー側にコアを入れて改善したことから、このケーブルを介してノイズがビーコン発生機に入ってきていることが想像できる。そして、ビーコン発生機のPTT信号出力トランジスターを誤動作させているということだろうか。であれば、トランジスター自体にノイズ対策を施すことは効果がありそうだ。
それで以下の対策を施した。
Q1のベース・エミッター間にR3 10KΩ抵抗を入れた。この抵抗がない状態ではベースに入ってきたノイズ電流によってQ1が誤動作する場合が有り得るが、そのノイズ電流をGNDに流す役割をするのがR3になる。仮に0.01mAのノイズ電流がベースに入ってきたしても、10KΩに流れたとして電圧は0.1Vとなりベース・エミッター間飽和電圧(大体0.8V)よりも十分小さいのでQ1を動作させることはないがノイズ電流はGNDに流すことができる。
試しにコアを取り外してみたが、やっぱりコアが無いとPTTがオンになったままになる。ということで、上記R3の追加は決定的な対策にはならないことが判明。
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