AFSKでの復調について
AFSKの復調について大変参考になる情報があったので、その要約も含めて備忘録。
復調における課題:
- Low SNR
- Hight Twist - Mark信号とSpace信号の大きな振幅差
- Phase distortion - Mark信号とSpace信号が符号境界に到達しない
- Inter-Symbol interference - Mark信号とSpace信号がPhase Distortionにより重なる
- Frequency Distortion - Tone周波数とData Rateとの大きな差
- No error correction - 1ビットエラーで破棄
Hight Twist対策
Digital Correlator
Comb Filter(自らの遅延信号によりその信号自体を増幅する手法)の利用。
Delayを最適化することでMarkとSpaceのTone差を最大化することができる。
Zero Cross Detectorを使ってアナログ信号をデジタル変換し、同じDelayをComb Filterに適用する。
テストでの入力信号は以下。ジッターを発生させる低周波成分が含まれていてこのままではZero Cross Detectorにかけられない。
1200Hz-2200Hzを通過させるBandpass Filterを通すと、低周波成分が除去できる、
Bandpass Filterを通した波形をZero Cross Detectorにかける。
Digital Comb Filterを適用する。Digital Comb Filterでは以下を実行する。
- Zero Cross Detector出力をDelayさせた信号とXORを取る
- 得られた信号に対してLow Pass Filterをかける。
- 得られた波形に対してZero Cross Detectorをかける。
XORを取った信号波形
Cutoff 760HzでLowpass Filterをとおした波形
Lowpass Filterを通した波形に対してZero Cross Detectorをかける。
Clock Recovery
送信信号に対して、受信側のクロックを同期させる必要がある。そうしないと上記Bit Periodが得られない。
この為にTX Dlayがある。TX Delayで送られる信号でこのClock同期をとる。よってTX Delayはそれなりの長さが必要となる。
この過程においてCarrierシグナルからビット周期(パルス幅)を測定する。
クロック同期をとるためにDigital PLLをつかう。Digital PLLはジッター量を計り、そのジッター量により、Data Carrierに同期しているかを判断する。
ここでは、シンボル周期をサンプリング数22で測定している。この範囲で上記矩形幅によってPLLを遅らせたり、進めたりする。
ロック状態と判断するには、ジッター幅が1.1サンプル以内になった時、アンロックと判断するのはジッター量が4.4サンプル以上となった時。
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