無線と実験

2023年11月24日 (金)

IC-705+DXV200LとFT-450の比較

IC-705+DXV200L(200Wリニア)とFT-450(50W)の比較を3.5MHz行ったので、その備忘録。

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OM局長さん(埼玉県所沢市)から貴重なレポートを頂くことができた。アンテナは短縮ダイポール

シグナル強度:
IC-705 59+2,3dB
FT-450 58

明瞭度:
IC-705 COMPなしが一番いい。全音域が綺麗に出ている感じ。COMPをONにすると低音が強調されて聞きにくくなる(鼻が詰まった感じ)。
FT-450 低音(特に500Hz以下)が強調されている感じ。IC-705に比べて随分と聞きにくい。

IC-705+DXV200LはSSBでは200W出ていない感じ。FMでは200W出るようなので(DXV200LのFWDメータで測定)、IC-705のSSB送信出力レベルがもともと低いのか???それともDXV200Lのメーター表示の特徴なのか???しかし、DXV200LのALCレベルトリマーを動かしても出力変化がないので、DXV200L的には入力が十分に小さいように思える。

いずれにせよ、HF運用はIC-705+DXV200Lの組み合わせが良いようだ。設定はCOMP OFFで。

2023年11月23日 (木)

1.8MHzアンテナ用ローディングコイルの製作 - その3

カウンターポイズを試してみた。

まず、ローディングコイルの接続点調整用に手持ちで最大のクリップをローディングコイルに取り付けた。

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まず、カウンターポイズ取り付け前の状態を確認する。1.862MHzにてSWR=2.00だった。

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カウンタポイズとして40mにできるだけ近い長さのワイヤーを使いたい。手元にある最も長いワイヤーは電工ドラムなので、これをカウンターポイズとして使ってみることにした。給電点のグランド側にACコンセントのメスを取り付け、ここに電工ドラムを接続した。

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アース側に電工ドラムの電線を接続するACコンセントを取り付けた。

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電工ドラムの電線を全て送り出した。

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電工ドラム電線を全て送り出した状態、電線長は31.8m(20m巻き尺で計測)だった。

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この状態でのSWR=1.25で、共振周波数は1.862MHzのままで変わらずだった。

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結論:

手持ちの電工ドラムはカウンターポイズとして有効。

オマケの考察

一点考慮点として、電工ドラムは全て送り出さないといけないようだ。電線の巻きが残っているとSWRは下がらず共振周波数も変わる。これはドラムに残っている巻き線がコイルとなってしまう(終端にインダクタンス成分を持つ)ことからなんだろうか??以下のSWRは巻き線が約4メートル位ドラムに残っている状態で測ったもの。

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2023年11月21日 (火)

1.8MHzアンテナ用ローディングコイルの製作 - その2

ローディングコイルを7MHzバーチカルアンテナに取り付けて、共振周波数を探ってみた。

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まずはローディングコイルをそのままアンテナのベースに取り付けて共振周波数を測定。
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へんなヒゲが乗っかってるけれど、共振周波数としては1.614MHzとでた。どうやらインダクタンスが思ったよりも高めのようだ。

そこで調整用のクリップを取り付けて目標周波数1.860MHzとなる点を探った。

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1.854MHzで共振するポイントを見つけた。コイル2段目の真ん中あたりだ。

計算ツールでは以下の見積をしていたので、このポイント103.5uHなんだろうと思う。実際にこのポイントでのインダクタンスをマルチファンクションテスターで測ってみた。

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ちゃんと0.1mHと表示するではないか。つじつまが合う。

ちなみにコイル全体の場合はマルチファンクションテスターは0.14mHと表示していた。ちなみに今回のアンテナの共振周波数を1.6MHzとする場合のローディンコイルのインダクタンスは142.7uHとなる。つじつまが合う。
Total height of antenna : 33.8feet = 10.3meter
Distance from antenna base to the center of the coil : 0 (base loading)
Diameter of the conductor : 0.047inch = 1.2mm
Required Inductance 142.7 microhenries

ちなみに142.7uHのベースローディングコイルを取り付けた場合のアンテナ長は7.46mとなる。
Distance from antenna base to the center of the coil : 0 (base loading)
Diameter of the conductor : 0.047inch = 1.2mm
Operating frequency : 1.86MHz
Total height of antenna :24.5feet = 7.46meter

ということで、インダクタンスは計算通りに作ってもその通りにならない場合があることが分かった(気がする)。

その他の環境要因によって、共振周波数がどのように変化するか分からっていないので、とりあえず大型クリップを取り付けてインダクタンスを調整可能なスタイルのままにしておこうと思う。

2023年11月18日 (土)

1.8MHzアンテナ用ローディングコイルの製作

軽トラ取り付け型の7MHz 1/4バーチカルアンテナで1.8MHz運用する為にローディングコイルを製作した。

まず、アンテナ仕様をネット上のアンテナ計算ツールでコイル短縮型バーチカルアンテナに要するインダクタの計算をした。

入力インプットは以下の通り:
Total height of antenna : 33.8feet = 10.3meter
Distance from antenna base to the center of the coil : 0 (base loading)
Diameter of the conductor : 0.047inch = 1.2mm
Operating frequency : 1.860MHz

以下の結果が得られた。
Required Inductance 103.5 microhenries

外径9cmの塩ビパイプに巻くとして、作業スペースの関係から一度に巻けるコイル線長が14mまでで、103uHだと17m位になってしまうので、コイル巻きを2段に分けた。コイル計算はネット上のコイルインダクタンス計算ツールで行った。

一段目:
コイル巻数:32
コイル直径:9cm
コイル長さ:9cm 
インダクタンス:62.6 uH

2段目
コイル巻数:26
コイル直径:9cm
コイル長さ:7.5cm
インダクタンス:46.7uH

これらのコイルの直列接続インダクタンス:109.3uH

中国製マルチファンクションメータで測定すると以下の結果となった。
1段目:0.07mH
2段目:0.05mH 
合計値:0.12mH

ただし、これらのコイル全体の両端で測定すると以下となった。
コイル全体の両端:0.14mH

ということで、実際どうなるかはアンテナにローディングコイルをアンテナに接続して共振点を見てみるしかなさそうだ。

以下、製作過程の記録。

直径9cmの塩ビパイプを物置で調達。30cmでカットすべく、輪ゴムをマーク代わりにする。Img05667_small

30cmでカットした塩ビパイプ。
Img05668_small

塩ビパイプに銅線固定用のネジを取り付け、銅線ガイドとしてELPAの自在ブッシュ(KG-016H)をカットして輪ゴムで仮固定する。この自在ブッシュは輪ゴムでの仮固定で十分で、実際に銅線を巻けばブッシュはしっかりと固定される。
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32ターンは9.15メートルになる。銅線端を物干しに固定して、銅線を10メートルカットする。この作業スペースの関係でコイル巻き作業を2回に分ける必要があり、結果的にコイルを2段に分けた。
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カットした銅線端を塩ビパイプのネジに巻き付けて固定する。
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銅線にテンションをかけた状態で塩ビに銅線を巻き付ける。銅線を巻き付けながら、輪ゴムを巻き込む前に輪ゴムはカットする。なので、輪ゴムをカットする道具をポケットに入れて銅線巻き付け作業を始める必要がある。
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銅線を巻き終わったら終端をネジに巻き付け固定する。
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この作業を2回繰り返してコイルを2段作る。
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コイル全体の両端のインダクタンスを計ってみると0.14mHと表示された。
Img05688_small

まずは次のステップとして、この状態で7MHzバーチカルアンテナのベースに取り付けて見て共振点を探ってみることにする。

2023年10月20日 (金)

XnConvertで8bit BMPファイルの作成

WIRES-XのQSLカードイメージは320x240の8bitファイルが必須。

普段画像ファイルサイズ変更に使っているXnConvertでこのファイルを作った。ちなみに今使っているのは結構古くてver1.82。操作がちょっとちょっとトリッキーだったので備忘録。

動作タブにてリサイズを追加してサイズを幅320、高さ240に設定し、色深度設定でカラーを選んで32を選択する。ここがミソ。8bitなので8を選択すると4bitカラーの画像ファイルができてしまう。出力タブでは、出力ファイル形式としてBMPを選択する

Xnconvert

出来たファイルをWIRES-Xの設定->基本運用設定のQSL画像に設定すれば、このノードにアクセスした相手局の画面にこの画像が表示される。

2023年9月12日 (火)

HELLO UFO杖の製作

ちょっとしたイベントでハイテンションな衣装を着て花道を歩くことになったんだけど、ただ言われて歩くだけじゃ自分的にはつまらないので、自分なりにテーマを決めてその小道具を作った。

テーマ:HELLO UFO

設定:Neo Farmer(新時代の農夫)が杖を持ってUFOと交信する

小道具:UFOと交信する杖

杖は自然素材でつくる。2.5m以上の長さが欲しいので竹、それも古い竹でつくる。竹の先端にアンテナを付ける。杖の中央にハンディ―トランシーバーを取り付け、実際に交信ができる仕様とする。この杖を突きながら花道を歩く。

製作過程

1.短い竹にケーブル付きM型コネクターを取り付け、アンテナホルダーユニットを作る。

竹の先端を真っすぐにカットする:
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竹の節にケーブルを通す穴を開ける。
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M型コネクターを差し込んで保持するように竹に割れ目を入れる。竹が割れすぎないように結束バンドで保持する。
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2.竹を結束バンドで巻いてコネクターを保持して、アンテナホルダーユニットの完成。
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3.長い竹(杖本体)の先端にアンテナホルダーユニットを取り付ける。
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4.アンテナホルダーユニットにラジアルユニットとモービルホイップを取り付ける。
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5.杖本体の中央部部にハンディトランシーバー(ホルダーにいれた状態)を取り付ける。
同軸ケーブルは麻ひもで結びつける。
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6.全体の組み立てが終わった状態。
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以上でUFOと交信する杖が完成。
 Img04110_hdr_small

ジャンクケーブル(トランシーバー側BNC)で作ったのでちょっと接触が悪い時があるが、SWR2.0程度。SWRの底(1.0)は155MHzとやたら高いところにある。理由は不明。

これで小道具が完成だ。

なお、トランシーバーにはLEDネームプレートと取り付ける。表示は「HELLO UFO I’M NEO FARMER」を右から左に流す。
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2023年9月 4日 (月)

EchoLink Proxy Serverのマニュアル設定

EchoLinkのPublic Proxyに繋がらない。

繋がらないというよりも、Connectは出来るんだけれどStation Listをダウンロードできない。このため、繋ぎたいリンクノードを設定する(見つける)ことが出来ないので、接続操作に入れない。

Screenshot_20230904105618

接続先を見ているとVK3JED 199となっている。再試行をした場合の接続先もVK3JEDとなるが続く番号が異なる事が多い。どうもこのProxy VK3JEDの調子がおかしい?ようだ。Connectは出来ても、それに続くStation Listの取得でふん詰まってTimeoutとなる。

Screenshot_20230904144004

スマホ2台で試していると、片方のスマホがVK3JEDではないProxyを選択して、無事Station Listのダウンロードが出来た。やはり、自動選択されているVK3JEDに問題があるようだ。なぜ片方のスマホがVK3JEDではないサーバーを選択したのかは不明。

想像なんだけれど、アプリ側もとりあえずProxyにはConnect出来てしまうので、リカバリー動作として他のProxyに接続先を変えて再試行するような事はしないのだろう(ConnectできてServer Listがダウンロードできない状況は想定していないという意味で)。

これは、力づくで別のProxyに接続先を変えないとだめなようだ。

調べてみるとEchoLink Proxy Serverリストが、そのサーバーのStatus付きで公開されている。

Proxyserverlist

このStatusは10分間隔で更新されるようだ。少なくとも、このStatusを取得した時点ではVK3JED 199のStatusはBusyとなっている。

EchoLinkのSettingsにはCustom Proxyの設定がある。つまり、ここでEchoLink Proxy Server Listにリストされていて比較的空いてそうなサーバーをマニュアルで設定すれば動くかもしれない。

Screenshot_20230904141107

そこで(なんとなく)空いていそうなサーバーを探した。とりあえずVK2BSD PROXY #1(44.31.106.35)を設定してみる。どうもこのリストの上の方から割り当てを行っているような雰囲気があるので、サーバーリストの一番下、つまり#1だったらBusyになる確率が低いとみた。

List2

以下の通り設定した。PasswordはPUBLIC。上記のServer Listにそう書かれているのでその通り設定する。

Screenshot_20230904141857

これでうまく接続できるようになった。とりあえず、暫くこれで様子をみてみる。

ただし、この設定ではアプリ立ち上げ直後に以下のエラーメッセージが出る場合がある。特になにもしないで放っておくと、勝手にメッセージが消えてちゃんと接続してくれる。

Screenshot_20230904144849

恐らく接続時にとても短いタイムアウトが発生しているんじゃないかと想像する。結果的にサーバーから返事が返ってくるのでリカバリーされるのではないだろうか。

追記

どうも、だれか一局だけでもサーバーに接続されるとサーバーのStatusはBusyになるみたい。自分が接続と切断を繰り返すに同期して、接続先サーバーのStatusがBusyとReadyに変化することが観察された。なので、Custom Proxyで接続する場合、もし接続が出来なかったらProxy Server Listを確認してStatusがReadyのサーバーのアドレスにHostを設定変更するようにすべきだと思う。

 

2023年7月27日 (木)

WiFi速度測定

自宅のWiFi速度を測定してみた。

PCはThinkPad E580, Core i3でちょっと古い。

速度測定はUSEN SPEED GATE 02を使った。

インターネット回線はドコモ光の1G回線でV6プラスで繋がっている。WiFiアクセスポイントはNTTのPR-600KI付属のWiFiモジュールを使っている。

1Gb Ethernet

ほぼV6プラスのフレッツ網速度で動いている。

1gethernet

5GHz WiFi

5GHzはスペック上は433/433Mbpsだが、実測は以下となった。スペック値のほぼ半分の値が出た。

50ghz

2.4GHz WiFi

2.4GHzはスペック上は72/72Mbpsだが、実測は以下となった。こちらも5GHz同様にスペック値のほぼ半分の値がでた。

24ghz

光回線はWiFiの通信速度を上回る速度が出ているので、WiFiのそれぞれの周波数での速度はWiFi自体の速度だと考えられる。

 

2023年6月24日 (土)

軽トラ搭載7MHz 1/4λホイップの考察

軽トラに搭載した7MHz 1/4λ垂直ホイップアンテナについて改めて検証したのでその記録。

軽トラ搭載7MHz 1/4λ垂直ホイップアンテナは17段FRPポールの3段目根元にワイヤーを取り付けて垂直ホイップとして構成した。けれども、ワイヤーの長さが7メール台とあまりに長さが短いのが疑問だった。でもこの長さでSWRは1.0まで落ちている。

たまたまなんだけれど、自分がゲットしたFRPポールの先端6段はカーボンファイバーであることが判明。つまり先端6段は導体なわけだ。これがワイヤーが短くなっている原因だろうということで寸法検証を行った。

まず、ワイヤーの取り付け位置はポール先端から246㎝の所に設定していた。これは3段目の根元になる。

Photo_20230624194101

ワイヤー先端取り付け部から3段下(つまり6段目)まではカーボンファイバーだ。その長さは271㎝ある。ここでワイヤーとカーボンファイバーポール間でAC結合されていることになる。

L

この状態のままワイヤー終点までポールを延伸した。調整の結果ワイヤー長さは786㎝となった。その結果、ポール先端からワイヤー終点までの全長は1032㎝となった。

Photo_20230624193302

ワイヤーの長さ調整調整は両端をギボシ端子(オスとメス)にしたケーブル片を継足しながら行った。

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ケーブル終端は同軸ケーブル接続ボックスに繋いでいる。ボックスのアース側は軽トラ荷台に接続している。

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IC-705のSWRグラフでSSB周波数帯はほぼほぼSWR1.0になっている。

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以上をまとめると、ワイヤーとカーボンファイバー部分で1032㎝長のアンテナとして機能していると判断できる。7.100MHzの1/4波長は1056cmなので、短縮率は1032/1056=0.977と計算できる。

案外、カーボンファイバー部の中間点にワイヤー先端を固定しているのがミソなのかもしれない。これにより、ワイヤーとカーボンファイバー部分とのAC結合がしっかり取れる上に、ワイヤーより先のカーボンファイバー部分がワイヤーの延長として機能できているのだろう。

2023年6月14日 (水)

DXV200L JARD保証認定について

DXV200Lが届いた。

初回JARDへのメール送信

200W運用するには現在の固定局に装置追加申請をして、空中線電力を200Wに変更する必要がある。

今回追加する装置はIC-705+DXV200Lの組み合わせ。

JARD保証認定申請をするには、まず総務省の電波利用・電子申請届出システムLiteで変更申請原稿を作成する必要がある。

変更申請は空中線電力と工事設計書の2点で行った。空中線電力はDXV200Lが200W送信できる周波数に対して200Wに変更する。それ以外は現行の無線局免許状のまま。工事設計書は送信空中線の形式を指定する為に記載を入れた。それ以外の変更はなし。これをZIPファイルとしてダウンロードした。

装置についてはIC-705とDXV200Lの組み合わせである旨をJARD申請書に記載し、上記ZIPファイルを添付し送信した。

直ぐにJARDからメールが飛んできて、4100円の支払い指示を受け取った。で、これも即指定口座に振込した。これが6月8日木曜日の出来事。

2回目JARDへのメール送信

6月13日火曜日にJARD担当者からメールが届き、以下の作業を求められた。

  1. 電波の強度に対する安全施設に関する資料の提出
  2. 16工事設計書の入力
  3. 送信機系統図の添付

1について

1の電波強度の対する資料はつい最近必要となったようだ。JARDからのメールには以下が書かれていた。

2023年3月22日に「アマチュア局の無線設備の保証に関する要領」が改正され、「移動しないアマチュア無線局」に対し、電波の強度に関する安全施設について、保証願書内での措置確認に加え、その根拠となる数値を書類により確認する審査が追加されたため、書類の提出をお願いするものです。
本件の周知が充分にできていないことにつきましては、お詫びを申し上げます。

つまり2か月ちょっと前に要領が改正され、移動しない局は電波強度資料の提出が必要となったようだ。この資料は実測ではなく計算で求めればよく、そのためのエクセルファイルのダウンロード元リンクがメールに記載されている。

このエクセルファイルをダウンロードして、総務省の資料を参考にパラメータを設定して判定〇になることを記載した。ただしこのエクセルファイルは何だか動かない(値がエラーになる:#VALUE)セルがあって(自分のエクセルが古い??)、そこはセルに書かれている条件式を見ながら値を手入力したりした。なお、エクセルファイルの記載項目は以下のとおり。

周波数帯
送信機出力P[W]
給電線損失[dB]
平均電力率[倍]
アンテナ利得G[dBi]
送信空中線の高さ[m]
人が通常出入りする場所との高低差[m]
送信空中線直下からの水平距離[m]
送信空中線との距離R[m]
大地反射の考慮の有無
大地反射の補正係数K[倍]
付近の建造物による強い反射の有無
付近の建造物による強い反射による補正[倍]
算出電界強度E[V/m]
基準値 [V/m]
適合性判定結果

2と3について

2については、総務省の申請Liteにて変更申請書を起票した。それにより、今回の変更申請内容は①送信出力と②工事設計書の2点になる。送信出力はDXV200Lを通して送信する1.8/3.5/3..8/7/10/14/18/21MHzを200Wに変更し、工事設計書は今回追加する送信機(IC-705+DXV200L)について記載した。電波形式はA1A(CW)とJ3E(SSB)の2つに限定した。終段や電圧はDXV200Lのマニュアルから記載した。ただし、終段電圧が仕様では130Vとなっているが系統図では120Vとなっていたので系統図の120Vを記載した。というのもこの系統図も提出するので。
系統図はIC-705とDXV200Lを接続した簡易的なブロックダイヤグラムに加え、IC-705の系統図(本体付属資料)とDXV200Lの系統図(本体マニュアル記載)の2つをスキャナーでスキャンし、合計3つのPDFファイルを系統図として工事設計書に添付した。これら全部を申請LiteでZIPファイルとしてダウンロードした。

これらエクセルファイルとZIPファイルをメールに添付して6月14日水曜日朝7時過ぎにJARDに送った。

3回目JARDへのメール送信

6月14日水曜日(同日)14時30分前にJARD担当者からメールが届いた。修正依頼が書かれていた。ポイントは以下の2点。

  1. 電界強度資料について給電線損失値が大きすぎる。要修正。
  2. 電界強度はDVX200Lを通さない他の周波数(送信出力を変更していない主端数)についても要記載。

給電損失が大きすぎるという指摘だけれど、この値は総務省の計算例資料の値をコピーしたものだった。そういう意味ではとんでもない値ではないとおもうんだけれど、JARD担当者はメールに参考値として以下を記載していて、他の周波数はJARLのWEBページを参考にするよう書かれていた。

  • 5D-FB0.2010mあたり)/7MHz
  • 8D-FB0.1110mあたり)/7MHz

でもこのJARLのWEBページはHFは30MHzしか書かれておらず、5D-FBは0.33dB/10m となっている。この損失値は周波数の関数であるのだけれど、30MHzしかわからない。そこでネットでケーブル損失が計算できるところを検索して、見つかったアンフェノールWEBページの損失計算を用いた。ここでの計算ではJARLのWEBページとほぼ同じ損失値となる製品名:LMR-240-FR(Product Family:LMR)を使ってHFは20メートル、V/UHFは15メートルで計算して損失値を求めた。
これらの計算値をエクセルに記載し、28MHz以上の平均電力率を1にして(FMの平均電力率がわからなかったので。CWは0.5、SSBは0.16とエクセルには注釈されている)。なお、50/145/430MHzの給電損失はJARLのWEBページに記載されている値を用いることにした。

修正したエクセルファイルを添付してJARDに6月14日15時55分に返信メールを送った。

速攻で返事が来た(6月14日17時05分)

メールには内容確認の結果、先に進める旨が掛かれていた。更に以下の記載があった。
2023
622 18時以降に、保証書のデータおよび補正した電子申請用のデータをメール添付でお届けいたします。(工事設計書情報ほか、必要事項を当方で修正しました)

いろいろと修正もしてくれているようで有難い。6月22日(木曜日)というと一週間後になる。今日は6月14日水曜日だけれど、既に17時過ぎだったので、明日の木曜日から起算して一週間後ということかと思う(この一週間の意味がわからないけれども)。

つづく。。。(追記します)。

より以前の記事一覧