TWELITEでソーラーパワーを使う - その4
蓄電デバイスがどの程度動くのか確認した。
蓄電デバイスがどの程度チャージできているか分からないのでこの結果がどの程度の一般性があるかは分からない。
薄曇りではあったけれども比較的天気の良い日に屋根の上にソーラーパネル付きのTWELITEを置いておいた。
TWELITEを部屋に取り込み段ボール箱を被せて日光を遮った。つまり蓄電デバイスのみでの動作となるわけだ。
以下にTWELITEのVCC変化をグラフにしてみた。縦軸がVCC(Vx100)、横軸がサンプリングカウントで5秒に1回インクリメントしている。
VCCは明るいところでは3.5V程度あるが、段ボール箱を被せると3V程度に低下する。つまり、蓄電デバイス単独となるとVCCは3Vになるということだ。このあと徐々に電圧は低下していく。大体2.6V程度でTWELITE自体がPORしてしまう。その時のサンプリングカウントは400だ。つまり400 x 5秒 = 2000秒 = 33.3分。
結果:蓄電デバイス1.5F、送信インターバル5秒では暗所で約33分は動作した
TWELITE DIPの送信インターバルが5秒だと約33分程度は蓄電デバイス(1.5F)で動作することが分かった(少なくともこの建付けでは)。
ちなみにここのデータ取りは以下のPythonコードで行った。TWELITEからの送信データをCSVにしてファイルに書き出している。上記のグラフはそのCSVをエクセルでグラフ化したもの。
次は蓄電デバイス3.5Fで実験してみる。
電気二重層コンデンサを1.5Fから3.5Fに差し替えて実験を行った。まずローラーパネルが日光に当たるように一日外に出した。十分に充電と判断し、陽射しが残っている間にTWELITEを室内に取り込み段ボールで蓋をした。
段ボールを被せてから917カウント後にTWELITEはPORした。
917 x 5秒 = 4585秒 = 76分
1.5F : 33分
3.5F : 73分
----- -----
2.3倍 2.2倍
この2つのサンプルではキャパシティ容量増加比と動作時間増加比はほぼ同じとなった。
次は送信インターバルを5分 = Sleep Dur 300,000ms(今までは5秒だったので60倍)にして発電停止後の動作時間を計ってみる。
1.5Fについて、Sleep Duration 300,000秒、すなわち5分で実験してみた。結果は約50分。横軸はTWELITEのCounterで92で遮光した。で、102が最後のログとなっていた。つまり102-92=10 10x5分で50分。誤差は5分はある。5秒インターバルで33分だった。思いの外時間が伸びなかった(2倍にもなっていない)。
Sleep Durationを変更しても動作時間が伸びないということは、TWELITE以外の消費電力が多い可能性を示唆している。今回の測定ではADT7410温度センサーモジュールを使っている。
このモジュールが怪しい。スペックをみると210uA(Typ)とある。これは常時通電モードの消費電流。ADT7410はシャットダウンモードを供えていてそちらは2uAだ。TWELITEではDevice ModeとしてADT7410を設定しているが、TWELITEのApp_TagがどのモードでADT7410にセットしているかわからない。ちなみにDefaultは常時通電モード。
とりあえずADT7410を取り外し、TWELITEのDevice Modeをアナログセンサーモード0x10(内蔵ADCレベルの取得)に設定して再テストすることにした。ちなみにDevice ModeをADT7410(0x30)にセットしたままでADT7410だけ取り外すとTWELITEは動作しない(多分ADT7410とコミュニケーションできないから)。電気二重層コンデンサは1.5F、Sleep Durationは5分(30,000msec)。
結果は劇的だった。33.16時間。Count=37からスタートして435まで(5min/count)。
(435-37)*5/60 = 33.16 hours
途中PCをスリープにしたので目盛りでCount=104から210までは飛んでいる。
これなら24時間を大きく超えているので、天候が良い日が続けば24時間稼働が可能だ。電気二重層コンデンサを3.5Fに交換すれば単純に2倍の時間は動作すると予想されるので66時間(約2日半)は動作すると思われる。
この事はTWELITE動作時間においてセンサー回路の設計がとても重要であることを示唆している。